クレーン・デリック運転士(限定なし)(crane_and_derrick_operating_engineer)
クレーン・デリック運転士(限定なし)とは、全てのクレーンまたはデリックの操作を行う事を認められた
技術者の事を言います。
高層ビルの建築現場や港湾作業等の業務では、様々な重機を用いて工事が行われています。
工事に使用する材料の中には巨大な物や数トン単位の重量となっている物もあり、人力で移動を行う
事が不可能なケースも多々あります。
そのような場合において活躍するのが、クレーンやデリックと呼ばれる重機です。
クレーンとデリックは荷物を吊り上下するという点においては似通っていますが、実際には別々の
重機です。
クレーンは固定して動力により荷物の吊り上げをし、更に水平に運搬出来る重機を指します。
上下の動きに関しては動力になりますが、水平移動を人力で行う機材もあります。
こちらもクレーンの種類の中のひとつに該当します。
反してデリックは、本体とは別に設置されている原動機から繋がっている幾つかのワイヤで本体ブームを操作して上下移動を行う装置です。
デリックは主に港湾工事等で使用されています。
デリックという重機名はあまり耳慣れない方もいらっしゃるかもしれません。
元々は17世紀頃にイギリスで発明された重機で、発明当初は人力でウインチを巻き上げる事で
吊り下げする装置であり、当時は主に絞首刑執行の際に死刑囚を吊るし上げる事を目的として
使用されていました。
デリックという名称は、死刑執行人デリックの名前に由来していると言われています。
クレーンやデリックは巨大な荷物を移動する装置ですので、操作を誤れば重大な事故に繋がる恐れがあります。
その為、操作を行うにあたっては、豊富な知識や実務スキルが必要とされる事は言うまでもない
でしょう。
全てのクレーンやデリックを操作する技術士、それが「クレーン・デリック運転士(限定なし)」なのです。
「クレーン・デリック運転士(限定なし)になるためには?」
クレーン・デリック運転士(限定なし)になるためには、厚生労働省認定機関である社団法人
安全衛生技術試験協会が行うクレーン・デリック技術者として認定する為の国家資格
試験に合格し、免許を取得しなければなりません。
かつては、クレーンとデリックはそれぞれ別の装置になりますので、かつてはクレーン運転士免許と
デリック運転士免許という別々の資格試験に合格し、免許を取得する事が義務付けられていました。
しかし、平成18年の改正により2つの免許が1つに統合された事により、本試験に合格し免許を
取得する事により、クレーンとデリックを共に運転する技術者として認定を受けられるように
なりました。
クレーン・デリック運転士免許試験(限定なし)は国家資格試験に認定されていますので
資格を持たない方がクレーンまたはデリックの運転操作を行う事は出来ません。
クレーン・デリック運転士免許試験は、装置の種類を限定されない本試験の他に、クレーンのみに限定した試験等もありますので、受検の際は名称を誤らないよう注意しましょう。
クレーン・デリック運転士免許試験(限定なし)は、学科試験と実務試験の両方に合格しなければ
なりません。
試験はクレーン関係知識・デリック関係知識・クレーン関係法令・デリック関係法令全ての中から
出題されます。
学科試験は、クレーン及びデリックに関する知識・関係法令・原動機及び電気に関する知識・クレーンの運転のために必要な力学に関する知識等、操作にまつわる様々な知識について問われています。
実技試験は、クレーンの運転やクレーンの運転のための合図等、実際の装置を運転する上で必要とされる技術を実演する試験です。
どちらも実際の現場では必要不可欠な項目となりますので、熟練の経験により培われた知識や技術を評価されています。
クレーン・デリック運転士の平均年収はおよそ480万円前後と言われています。
企業の規模や経験年数によっても異なりますが、その技術レベルによっては、530-650万円程の年収を得ている方もいらっしゃるようです。
是非、種類を限定されない本試験に合格し免許を取得して、クレーン・デリック運転技術のスペシャリストとして、現場の第一人者を目指すと良いでしょう。
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